年頭所感― 神戸運輸監理部 兵庫陸運部長 池田 博美 (1/2)
カテゴリ:総合(行政・政治) 2022-01-05配信 |
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感染予防に従事
防災・減災対策が重要 はじめに 新年明けましておめでとうございます。令和4年寅年の年頭にあたり、謹んでご挨拶を申し上げます。 昨年は、東京オリンピック・パラリンピックの開催がございました。開催に際し新型コロナウイルス感染症拡大防止対策により、無観客での競技実施など異例づくしの大会でしたが、この大会に出場した多くの選手からは、未曽有の困難を乗り越えて活躍する姿に、沢山の勇気と感動を貰ったこと、感謝の念に堪えません。 また、オリンピック閉会後となる8月20日に発せられた緊急事態宣言は9月末をもって宣言が解除されたところで、以降、ワクチン接種の効力か感染状況が下火となり、これまでの生活を取り戻しつつあるように感じています。しかしながら、新たな変異株の出現など油断できない状況下にあるとも考えております。 皆様におかれましては、感染予防に留意されつつ、エッセンシャルサービスを提供し、国民生活の維持にご尽力いただいていますことに心より敬意を表します。 一方、地震・台風などによる甚大な被害は、昨年も免れましたが、「天災は忘れた頃にやってくる」の格言どおり、日頃からの防災意識の向上と地域、職場での防災・減災対策が重要であると強く認識しているところです。 兵庫陸運部といたしましては、これらを踏まえ、新型コロナウィルスに対しては、正しく恐れ3密を避けるなどの「新しい生活様式への取り組み」と、これまで取り組んでいる安全・安心を念頭におき、2025大阪万博にむけ、本県そして関西のさらなる飛躍・活性化にも寄与してまいりたいと考えております。 地域公共交通の確保・維持について 地域公共交通の活性化・再生については、これまでそれぞれの地方公共団体や地域に適した公共交通環境の構築・維持を図るため、県内各地方公共団体の首長などとの情報交換や意見交換を積極的に行うとともに、地域公共交通会議などへの参画を通じて、地域における移動手段の充実に努めてまいりました。 さらなる充実に向け、令和2年11月「地域公共交通の活性化及び再生に関する法律」が改正施行されたことを踏まえ、地域が自らデザインする地域の交通や輸送資源の総動員による移動手段の確保のため「地域公共交通確保維持改善事業」などにより、持続可能な生活交通の確保・維持・改善に向けた取り組みを推し進めてまいります。 併せて、バリアフリー関連につきましては、引き続き、「バリアフリー法」の基本方針に基づくバリアフリー化を推進するとともに、移動に制約のある方々に対する理解の醸成を図る観点から、近畿運輸局などと連携して小中学校などでバリアフリー教室を開催するなど、ハード面だけではない「心のバリアフリー」を幅広い世代に広めてまいります。 交通運輸サービスの発展・利便性の向上について 自動車運送事業のなかで乗合バスについては、特に地方部における交通空白地の増加や少子高齢化に伴う人口減少による輸送需要の減少が進行し、依然として乗合バス事業者の経営環境は大変厳しいなかにあります。その一方で、乗合バスは「地域再生と活性化、高齢者移動手段の確保」の要となっているところであり、将来に向かって持続可能な地域公共交通ネットワーク形成のためにも、地方公共団体と連携し、乗合バス事業者の生産性向上の取り組みにおける具体的な進め方を提案してまいります。 さらに、今後も引き続き公共交通ネットワークの確保・維持に努めるとともに、昨年11月には乗合バスの運転者における賃金等の労働条件の改善が適切に反映できるよう、運賃の上限認可の基準となる人件費の算定方法について、所要の見直しを行うため、パブリックコメントが実施されております。エッセンシャルワーカーとしての使命を果たしているバス事業者が、健全な事業を行えるよう見直してまいります。 また、貸切バスについては、約6年前に発生した軽井沢スキーバス事故を踏まえ再発防止策としてとりまとめた「安全・安心な貸切バスの運行を実現するための総合的な対策」、信頼回復への一歩として始動いたしました「貸切バス許可更新制度」、「適正化実施機関事業」等の着実な実施と周知をさらに進めてまいります。 タクシーについては、姫路・西播磨交通圏が昨年10月から準特定地域に指定されましたが、準特定地域計画の確実な実施により、事業適正化と併せて積極的な活性化が図られることになっております。 また、昨年11月1日からは、配車アプリ等を通じて、目的地の近い旅客同士を運送開始前にマッチングし、タクシーに相乗りさせて運送するサービスを認める新たな制度を導入しました。既に導入した事前確定運賃や一括定額運賃等、利用者の利便性の向上、新たなタクシー需要を喚起するためのタクシー事業の活性化の取組みに協力してまいります。 トラック事業においては、運転者の労働環境が全産業と比べて長時間労働・低賃金の状況にあり、その担い手不足が深刻になっています。令和6年度からの時間外労働の上限規制が適用されれば、ますます深刻になり、このままでは現状の物流サービスが提供できなくなるおそれがあります。トラック運送業が将来にわたってその機能を維持していくためにはトラック輸送の生産性向上、物流の効率化、誰もが働きやすい労働環境の整備にトラック事業者と荷主が協力をして取り組んでいく必要があります。 運転者の労働条件の改善や法令を遵守し、持続的に事業をおこなっていく際の参考となる「標準的な運賃」の届出が県内のトラック事業者からなされているところであり、荷主との運賃交渉を行い適正運賃収受ができるよう荷主へ理解と協力を求めてまいります。 >>2ページ目へ続く
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