神戸市 オープンデータを生かした町づくり「見守りサービス」
カテゴリ:総合(行政・政治) 2017-04-13配信 |
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神戸市では、オープンデータを生かした町づくりが行われており、その取り組みの一環として平成28年4月より株式会社NTTドコモ(以下、ドコモ)とICT・データ活用に関する事業連携協定が締結されている。この連携協定をもとに、神戸市企画調整局創造都市推進部では先進的データ活用サービスの実証や庁内向けデータ活用啓発活動の実施、ICTを利活用できる地域人材の育成を行っている。
平成28年9月より開始されている「神戸市ドコモ見守りサービス(実証事業)」では、市内の5つの小学校で子供を見守る実験が行われている。BLE(Bluetooth Low Energy)タグを持った小学生が各検知ポイントを通過することで、サービス用のアプリケーションをダウンロードした保護者が子供の位置情報を取得することが可能。検知ポイントは福祉施設、公共施設、阪神電鉄・阪急電鉄や市営地下鉄駅等の公共交通機関などに定点設置されている。また、生活協同組合コープこうべなどの協力事業者41社、兵庫県タクシー協会のタクシー事業者22社が協力し、従業員の保有するスマートフォンも動点検知ポイントとして活用。事業者は営業や配送時など、仕事中に移動しながらの見守りが可能だ。アプリのダウンロード数は900件、検知件数は3日間で約5000回(平成29年3月時点)。 この仕組みが広がることで、「将来的には車椅子にBLEタグをつけて取得した情報からルート整備をしたり、子供の通学路にカーブミラーを設置したりということが可能です。BLEとクルマを連動させて歩行者情報をモニターで知らせるなど、可能性は広がります」と神戸市企画調整局創造都市推進部ICT創造・事業調整担当の山本惇貴氏は語る。平成29年9月まで行われる実証実験を通して、需要のある場所や課題を探っていくとのことだ。 同市ではドコモ協力のもと、市職員向けにデータアカデミーというセミナーや市内の高等学校・大学院向けに授業を開催。他にもドコモ利用者の位置情報・属性が可視化して見える空間統計情報を活用する「data. KOBE×NTTドコモ アプリコンテスト」などを行うなど、ITリテラシー向上のためにさまざまな取り組みを行っている。 「企画調整局創造都市推進部ができて2年が経ち、オープンデータやICTを活用した市民向けサービスを模索してきました。見守りの実証実験を通して、子供単独の動きや動線が見えてきます。多くの子供から取得できる移動情報は、前例がなく非常に価値あるものなので、蓄積されたデータを地域や町づくりに生かしていきたい」(神戸市企画調整局創造都市推進部ICT創造・事業推進担当 係長 長井伸晃氏)。見守り事業など、身近なところから市民にアプローチし、オープンデータを活用した町づくりへとつなげていく。
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