日産自動車株式会社（本社:神奈川県横浜市西区、社長:カルロス ゴーン）は27日、米国の非営利法人（NGO）ハビタット・フォー・ヒューマニティ・インターナショナル（以下「ハビタット・インターナショナル」）とグローバルなパートナーシップを締結し、2012年度にタイ・インドネシア・インド・ベトナム・フィリピンの5カ国において協働プロジェクトを実施すると発表しました。さらに日本では、ハビタット・インターナショナルの日本支部である特定非営利活動法人ハビタット・フォーヒューマニティ・ジャパン（以下「ハビタット・ジャパン」、および総じて「ハビタット」）と協力し、東日本大震災の被災地支援活動を行います。

ハビタット・インターナショナルは、1976年にアメリカで発足した人道支援団体で、現在世界約80の国と地域で活動を展開しています。住居の建築や修繕支援という取り組みを通じて、人々がきちんとした居住環境を手に入れて幸福で豊かに暮らすことを目指し、地域社会の持続的な発展に貢献していくことをミッションとしています。

今年度アジア5カ国で実施するプロジェクトでは、住宅の建築や自然災害発生時に役立つ緊急シェルターの提供、車両寄贈などを行います。災害時の対応のための基金も設け、自然災害に強いコミュニティを作ることを目指します。日産の現地事業会社と各国のハビタットが協力して活動を推進し、現地日産社員のボランティア参加も予定しています。これらのプロジェクトを実施するため、日産自動車は総額100万ドル（約8千万円）を提供します。

また、今回活動を開始する5カ国に加え、日本においては、ハビタット・ジャパンと協力し、岩手県大船渡市などで東日本大震災の被災地支援活動を行います。活動は9月下旬から11月にかけて計4回実施し、計80名の社員ボランティアが仮設住宅地で必要とされている物置建設などの復興支援活動に参加する予定です。

日産自動車の副社長、アンディ・パーマーは、「日産とハビタットは、北米での活動を通じて信頼関係を築いてきました。ハビタットは『住居』を通じてコミュニティを発展させることをミッションとしており、『人々の生活を豊かに』という私たちのビジョンを実現するための素晴らしいパートナーになると確信しています。このたび両者のパートナーシップがグローバル規模に拡大したことにより、持続可能な社会の発展にさらに貢献できることをうれしく思います」と述べました。

また、ハビタット・インターナショナルのCEOであるジョナサン・T・M・レックフォード氏は、「今回のパートナーシップ拡大により、さらに580家族の住環境を改善することができ、またその結果、貧困や自然災害に苦しむ人々がより良い未来を手に入れるきっかけを作り出します。まさに、日産とハビタットが連携して各国のホームパートナーを支えることで、家を建て、コミュニティに希望を築くことが出来るのです。」と述べています。

各国での活動内容は以下の通りです。

タイ
水害の危機に面した地域において住居の新築および修繕を実施
インドネシア
計200家族に対し、水害時のシェルターを提供するとともに上水道施設を改善
インド
30軒の住宅を提供
ベトナム
計40家族に対し、住宅の修繕に加え、衛生的な水源の確保や自然災害に備えるための支援を実施
フィリピン
計300家族に対して、災害時に役立つ「緊急シェルターキット」を提供するとともに、緊急時の対応について地域でトレーニングを実施
その他
災害発生時に備えた基金の設立、車両寄贈 など

日産自動車とハビタット・フォー・ヒューマニティ パートナーシップの歴史
日産とハビタット・フォー・ヒューマニティのパートナーシップは、北米日産会社が、2006年に発生したハリケーンカトリーナおよびハリケーンリタの被災地支援として同団体に協力したことを契機に始まりました。以降7年間にわたり、北米日産会社は累計で約800万ドル（約6.4億円）の支援を行ってきました。このほか、オーストラリアでも3年前から支援を行うなど、各地でパートナーシップを拡大してきました。