ラリー主催者が用意した“ラリーの神様”は、シトロエン・トタル・ワールド・ラリー・チームをWRC ギリシャラウンドにおいて素晴らしい成績と共にエリシオンへ近づけてくれました。セバスチャン・ローブとダニエル・エレナ組とミッコ・ヒルボネンとヤルモ・レティネン組がメキシコ、アルゼンチンに続いて、今シーズン3 度目の1-2 フィニッシュを飾りました。セバスチャン・ローブとシトロエンチームは世界ラリー選手権ポイントスタンディングトップのポイントを更に伸ばしました。 ミッコ・ヒルボネンもドライバーズスタンディングで2 位に返り咲きました。

長い2 日間の闘いの後、アクロポリスラリーの最終日は幾らか楽な設定になっている様でした。
65Km の競技区間はサービスパークでの30 分のサービスを挟んで2 つに分けられていました。ペタ−・ソルベルグに対して僅か10 秒のアドバンテージをもってセバスチャン・ローブはアギ・テオドリのステージに向かって全開でスタートしていきました。数Km 走行すると、彼のDS3WRC のダッシュボードにペースを落とせのメッセージが届きました。“ペタ−・ソルベルグがステージ途中で止まっているのを見て、全開走行をやめたんだ。彼をパスした後に、どうやってこの残りの穴ぼこと岩だらけのラリーをマイペースを保って走り切るかを考えたよ”ソルベルグのリタイヤによって、ミッコ・ヒルボネンは2 位へとポジションアップとなりました。彼はルートラキのサービスへ戻った時、この状況を容易には理解が出来ませんでした。”僕が2 位になっ
ただなんて信じられないよ。僕は昨日の中盤からずっと自分のポジションを守ってチームへ好成績を残すことだけに専念していたんだ。でもこれで、僕たちには1-2 フィニッシュの可能性が出てきたんだね”アクロポリスラリーには予想外の多くの急旋回やコーナーが存在すると知られていますが、SS20
でチームは冷や汗をかきました。2 巡目、セバスチャン・ローブは1 分半のマージンを持ってスタートしました。カーナンバー1 番のDS3WRC は途中1 本のタイヤにパンクが発生しましたが、このSS 最後までタイムロスなしに走りきりました。
”何が起きたかわからない。だけど、3Km 位走ったらパンクを感じたんだ。SS 最後まで走るのは無理だと思ったから途中でタイヤ交換をした。すべてが上手く行ったね。僕たちのリードが最後まで保てたからね”このラリーは、アギ・テオドリのスタートから数Km を使用したパワーステージで終了となっていました。セバスチャン・ローブはプレッシャーもなくなり、比較的スムースなステージで週末最後の素晴らしい走りを披露して、最速タイムを出して３ポイントのボーナスも獲得しました。ミッコ・ヒルボネンもパワーステージで3 番手タイムを出して追加のボーナスポイントを獲得。”僕たちは、ライバルからのプレッシャーにも負けず上手くラリーをコントロールできました”とWRC 71 勝目を挙げたローブは語りました。”僕は、パンクした時でさえ冷静さを失わなかった。なぜって、僕達は十分なリードを持っていたから。なんと言っても、DS3WRC の信頼性の高い素晴らしい性能があったからだよ””そうだね、1-2 フィニッシュを語るときメカニック達のことを忘れちゃダメだね”と、ヒルボネンが付け加えました。”

2 台ともメカニカルトラブルは皆無だった。それは、こういったラリーでは絶対条件になるね。いまだに2 位になったことが信じられないんだ。でも、僕はマイペースでノーミスだったからね。早くニュージーランドとフィンランドの2 戦を走りたいよ””このラリーの路面コンディションを見たら、車とチームの総合力を賞賛するべきだ”と、シトロエン・ジェネラル・マネージャーのフレデリック・バンゼは讃えました。

”我がDS3WRC と2 クルーは信頼性十分だ。シーズン中盤でシトロエン、セバスチャン・ローブとダニエル・エレナは世界ラリー選手権のリーダーポイントを更に伸ばしたし、この状況は今年のチャンピオンへ向けてとても前向きだ。ここ数戦を見るとヒルボネンとレティネンがドライバーズスタンデ
ィングで再び２位にカムバックするなど非常にがんばってくれている。もう1 度言おう、世界一の我がラリー・チームをとても誇りに思う”

次回のWRC は、6 月22 日−6 月24 日にニュージーランドで開催されます。