自動車ニュース
安全で快適な交通社会の実現を目指して 春の交通安全運動
安全で快適な交通社会の実現を目指して 兵庫県警察本部交通部長松田保氏
 3月24日付けで交通部長に就任致しました松田でございます。どうぞよろしくお願いします。
 自動車関係業界の皆様方には、平素より、交通安全対策をはじめ警察業務の各般にわたりまして格別の御支援、御協力を賜っておりますことに衷心より厚くお礼を申し上げます。
さて、県下の交通事故情勢ですが、昨年の交通事故死者数は199人と、事故統計資料が残っている昭和22年以降、最も少ない死者数となり、「第8次兵庫県交通安全計画」に掲げた「平成22年までに年間交通事故死者数を215人以下にする」という目標を既に達成したところです。
これもひとえに自動車関係業界の皆様方をはじめ関係機関・団体が一体となり交通事故防止対策を積極的に推進していただいた結果であると、改めて感謝を申し上げます。
 しかしながら、24時間を経過して30日以内に亡くなられた「30日死者」を含めますと、245名もの方の尊い命が失われており、また、今もって負傷による後遺症等に苦しまれている方々が多数おられ、交通事故は未だ県民生活の安全・安心を脅かす大きな不安要因の一つであると言えます。
特に、高齢社会への進展に伴い、全死者数に占める高齢者の割合は5割を超えており、また、悪質な飲酒運転による交通事故も後を絶たないなど、交通事故情勢は予断を許さない状況にあります。
 こうした厳しい交通情勢の中、春の全国交通安全運動が4月6日(月)から15日(木)までの10日間実施されます。
 この運動では、新入学児童等に対する交通ルールの理解と交通マナーの習慣付けが重要課題となるとともに、本格的な高齢社会への移行に伴う高齢者の交通事故情勢に的確に対処するため、
○子どもと高齢者の交通事故防止を運動の基本としておりますほか、
○全ての座席のシートベルトとチャイルドシートの正しい着用の徹底
○自転車の安全利用の推進
○飲酒運転の根絶
○夕暮れ時の交通安全
を運動重点として県民一体となった活動を積極的に展開することとしています。
 また、本年6月1日には、道路交通法の一部改正により、
○高齢運転者対策として、75歳以上の運転者が免許更新する際の認知機能検査導入
○悪質・危険運転者対策として、悪質・危険な運転者に対する欠格期間の延長酒気帯び運転等の基礎点数の引上げ
などの規定が施行されます。
警察といたしましては、法改正の内容等について積極的に広報を実施し、広く県民の皆様に周知して参り、悲惨な交通事故をひとつでも無くしていきたいと考えております。
 どうか、皆様方におかれましても、現下の交通情勢をご理解いただくとともに、地域、職域における交通安全活動の推進役として、各地で実施されます交通安全キャンペーン等への積極的な参加や交通安全活動に対する一層の御支援と御協力を賜り、本運動の成果が、安全で快適な交通社会の実現となりますようお願い申し上げます。