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年頭所感― 一般社団法人 兵庫県トラック協会長 原岡 謙一 |
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課題に英知を結集 政治的な働きかけも 新年明けましておめでとうございます。 令和5年の新春を迎え、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。 会員事業者の皆様はじめ関係各位におかれましては、お健やかに新年をお迎えになられたことと、心からお慶び申し上げます。 さて、私どもトラック運送事業者は、国民生活と産業活動を支える公共的物流サービスの担い手として、社会との共生を図るため、積極的に事故防止対策や環境対策に取り組むとともに、今般の新型コロナウイルス感染拡大の中においても、エッセンシャル事業として、国民や荷主のニーズに応え、わが国の経済活動に貢献をしているところです。 一方で、中小事業者が99パーセント以上を占めるトラック運送業界は、ウクライナ侵攻の影響を受けた原油価格高騰や急速な円安進行によりかつてない軽油価格の高止まりが続き、事業存続の危機に直面しています。 平成2年の規制緩和以降、事業者数の増加に伴う過当競争により、適正運賃の収受が困難な状況にあり、さらに昨今、労働力不足が顕著となり、トラック運送事業者は他産業と比べ「長時間労働・低賃金」の状況にあります。 そのような中、令和6年4月から適用される年960時間の時間外労働上限規制への対応に向けて、積極的に取り組むとともに、働き方改革を実現させるためにはドライバーの労働環境改善の原資となるコストに見合った適正な運賃・料金の収受が不可欠です。 このような状況において、経営危機を速やかに打開するため、全日本トラック協会等を通じて、自由民主党・公明党の政権与党の議員に対し、対策の実現を訴えており、また、協会においては、昨年5月、齋藤元彦兵庫県知事を訪問し、燃料費負担の軽減に資する補助制度の創設について要望し、その結果、昨年7月から「燃油高騰対策一時支援金」、さらに、11月からは「省エネ化支援金(低燃費タイヤ及びロングライフタイヤ購入費補助)」が交付されるようになったところです。 また、政府に対しては「標準的な運賃」に係る改正貨物自動車運送事業法の時限措置の延長、荷主対策深度化の恒久化について引き続き要望する必要があります。 しかしながら、兵庫県における届出率は極めて低調な状況にあり、コロナ禍で交渉できる状況にないという声もありますが、標準的な運賃の考え方に沿った運賃の届出を行って、トラック運送業の健全な経営を図ることが業界全体の総意だという姿勢を見せつける、将来に向けた運動と捉えていただきたいと思っております。 当協会では、会員の皆様とともに、トラック運送業界が抱える多くの課題に着実に取り組み、将来にわたる運送業界の発展のため、一つずつ確実に解決し、社会から信頼される業界・協会づくりに一層取り組んでまいりたいと存じます。 そのためには、私どもが英知を結集し、業界の抱える諸課題に取り組むことは勿論、政治的な働きかけも視野に据えて、課題の解決に向けた行動を起こしてまいりたいと考えています。 つきましては、会員の皆様をはじめ、関係各位の一層のご支援、ご指導とご理解を賜りますようお願い申し上げますとともに、皆々様のご健康、ご多幸を心から祈念して、新年のご挨拶とさせていただきます。 |