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正・副再任と新副会長に河合氏
「運賃改定が急務」平尾副会長

兵庫県タクシー協会(吉川紀興会長)は6月28日、神戸市中央区の楠公会館で令和4年6月通常総会を開き、令和3年度事業報告、同決算(財務諸表)、役員報酬および退職慰労金規定を原案どおり承認、任期満了となった役員改選は、各支部選出の理事、監事を承認した。

新理事による第1回理事会で、吉川会長(西神交通)の再選、平尾文一(神戸相互タクシー)、河村山(国際興業神戸)、大久保恵美(山手モータース)3氏の副会長再選と新副会長に河合利宣氏(富士タクシー)を選任したほか、下谷富雄専務理事の留任も決めた。開会あいさつで吉川会長は「タクシーは人の移動あっての事業。人流が制限されたらダメです。我々は国へは全タク連を通じて、地域では各自治体等へ今後も支援を訴えて参りたい」と述べた。再選となった挨拶では「今後2年間この体制で取り組むことになる。神戸・阪神間地域からあと1人(副会長選任)考えたい」と述べた。

総会は全議題を原案どおり承認した後、地域公共交通の存続を危うくする「ライドシェア」と称する白タク行為を断固阻止する決議を満場一致で採択した。

来客祝辞で柳瀬孝幸・近畿運輸局自動車交通部長は「コロナ禍で大変厳しい状況にあると認識しています。特にLPガス支援は国交省でも行い地方自治体への支援の働きかけも行って参りたい。姫路・東西播の運賃変更については審査手続きに入った。また北海道知床沖でいたましい観光船事故が発生した。タクシーにおける事故防止に万全を期して頂けるようお願いしたい」と述べた。他に野上和志・兵庫県警交通部交通企画課長は「昨日現在交通事故死者は55人(前年+7人)で内31人が高齢者。事故の内2輪車(17件)、自転車(9件)が目立っている。夏の事故防止で飲酒と横断歩道での歩行者妨害を取締り強化する」とした。野上麻子・兵庫労働局労働基準部長は「タクシー労働者の65歳以上は85%を占め、加齢による健康管理に適切な取り組みが必要」と労働災害への協力を呼びかけた。
閉会の辞で平尾副会長は「タクシーという公共交通を守るためには明日からでも大幅な運賃改定が必要と考える。東京では運賃改定を1キロ500円、じ後100円をかんがえていると伺う。私どもも協会に委員会を包括した総合委員会を設置して乗務員を呼び込むための広報を展開したいと考えている」と協力を訴えて締めた。

なお、令和4年度の理事と監事は以下を選任した。(敬称略)
理事=青木勝利(第一交通)、金田隆司(東京・日本交通)、西井猛(大成交通)、南幸佐(GREEN&NANKOH TAXI)、大久保泰介(キクヤ交通)、田村幸久(神鉄タクシー)、高※1橋朋宏(芦屋タクシー)、小野浩幸(阪急タクシー)、安井英二(阪神タクシー)、澤志郎(日本交通)、谷口雅春(名神第一交通)、松下誠吾(フクユ)、森田玲子(姫路タクシー)、今村清人(しらさぎタクシー)、依藤義光(神崎交通)、藤原隆晴(ルミナスタクシー)、堀江武史(加古川タクシー)、蘆田長門(八千代タクシー)、藤本修(全但タクシー)、池田昌宏(みなとタクシー)、常勤理事=下谷富雄(兵庫県タクシー協会)、監事=成川邦彦(扇タクシー)、宇高昌利(寿タクシー)、監事(員外)=川辺拓司

※1=高は異字体