自動車ニュース
第75回通常総会
厳しい状況だが責務を果たさねば
会費は年間50%減額で会員支援


 大阪バス協会(塩川耕士会長)は6月14日、大阪市の都シティ大阪・天王寺で第75回通常総会を開催した。新型コロナ禍の影響による緊急事態宣言が発出された中での開催で、出席者は40人、委任状提出は63人だった。

 塩川会長は挨拶で、コロナ禍がバス事業の経営圧迫につながっていることに強い危機感を表明。一方で「我々バス事業者はコロナ禍で厳しい状況ではあるが、公共交通機関であり、エッセンシャルサービスとしての責務を果たさなければならない」と呼びかけた。ただ、コロナ禍の収束後を見越しては、テレワークや出勤者数の抑制など生活様式の変容から「乗合バスはコロナ以前の利用者数には戻らないと思われる。高速バス、貸切バスも需要減少で危機的な状況」と厳しい見立てをした。しかし「先には明るい話題もある」として、「東京五輪・パラリンピックが来月に開催され、大阪からも選手輸送に出向く事業者がいる。

 さらに来年はワールドマスターズゲーム関西、2025年には大阪・関西万博の大型イベントが予定されている」と希望を持たせた。この上でバス事業の根本となる安全・安心の確保について「コロナ禍で安全・安心の質、内容が多義にわたっているが、事故防止には積極的に取り組み、確実な実施をお願いしたい」と呼びかけた。

 総会では、バス事業に対する国や自治体への支援要請活動など20年度の事業、会計報告を承認した。また会費についても会員の厳しい経営状況に配慮して1年間50%減額措置を承認した。