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物流政策・交付金委員会を開催ー兵ト協
「標準的な運賃、荷主の理解が課題」(原岡委員長)
兵庫県トラック協会(福永征秀会長)は10月14日、令和2年度第2回物流政策・交付金委員会(原岡謙一委員長)を開き、令和3年度税制改正・予算要望案、令和2年度物流政策事業報告、同年会計補正予算案等について審議し、いずれも原案通り承認した。

原岡委員長は「標準的な運賃が4月に告示されたが、時期が悪かった。今は勉強して、荷主に説明できるよう理解を深めていく時期と思う。標準的な運賃も、収受できるかは荷主に理解してもらうことが課題である。先日、県がトラック業界の事態を把握したいと意見交換会があった。県の始めの認識は「物流は増えて大変でしょう」とおっしゃっていたが、それは宅配等の一部であって、物流は減り逆行して運賃が下がっていると。また給付金、助成金などをもっと簡素化してほしいなどお話しさせていただいた。本日は例年と違う内容になるので慎重な議論をお願いします」とあいさつした。

令和3年度税制改正・予算要望案について西川孝秀専務より「例年では夏か秋にかけて次年度の要望活動を行うが、今年はコロナの影響で、今年度の補正予算に対する要望が先行しており少し遅れている。令和3年度の要望活動のトップはやはりコロナに係る要望が示されている。税制関係だと、自動車税環境性能割特例措置の延長、予算では高速道路の大口・多頻度割引について、コロナの影響で1台当たりの使用料が少なくなり割引率が悪くなるため、実質50%以上の割引適応措置といった内容が盛り込まれている。正式な要望書が届き次第要望活動をお願いします」と説明し活動を呼びかけた。

令和2年度物流政策事業の実施状況については、標準的な運賃の周知と理解促進を図る推セミナーの開催や長時間労働の是正活動、人材の確保育成事業や各種助成の申請状況について報告。横山俊樹業務部長は新型コロナウイルス感染症感染症防止に関する物品の購入助成(1会員上限2万円:総額2千万)について「9月末現在で申請状況は122件(約208万円)。もし申請されていない方がいれば、活用いただければ」とした。
その後、今年度の運輸事業振興助成交付金事業会計補正予算案はトラックの日のイベント中止などに伴う予算変動や、施設等運営事業特別会計補正予算案、施設等運営基金の一部処分について審議、施設等運営基金の一部処分について脇田総務部長は「会費免除による収入減で一般会計が約6千万円不足する見込み。その補填のため施設等運営基金から6千万円を取り崩し、施設等運営事業特別会計に入れた上で一般会計に貸し付ける方法を取りたい。予算は輸送の安全確保に関する事業や環境問題対策等に充当する」と説明し、原案通り承認された。

その他、西川専務より全ト協の会費免除(10月から12月まで)や小規模事業者コロナ時・災害時特別対策委員会設置について「保有車両台数20両以下の小規模事業者は全体の76.2%を占める。経営状態等についてアンケート調査を行い、実態を把握し事業計画に取り込む」と説明。また標準的な運賃のセミナーについて「セミナーのDVDや資料を会員にお送りするが「開催不足している」との会長の意向もあり、追加で開催予定。原価計算セミナーと合わせた内容のセミナーを考えており、決まり次第連絡いたします」と周知、参加を呼び掛けた。その後、大亀保彦副委員長が閉会の挨拶をして会を締めくくった。