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年頭所感─一般社団法人兵庫県タクシー協会 会長 吉川紀興 (3/3)
次に、白タクの問題です。県下では、姫路、淡路島を中心に運転代行事業者による白タク行為がはびこっております。これらはタクシー事業者にとってはより深刻な問題となっており喫緊の取組課題と考えております。

また、当協会は、タクシーが地域の交通機関として、健常者のみならず高齢者や障がい者の皆様のニーズに応えるために、平成24年から「ユニバーサルドライバー研修」を実施(年8回程度)しています。トヨタのジャパンタクシー(UDタクシー)は、まさに健常者のみならず高齢者や障がい者の皆様に優しい車として国交省から認定を受けており、今後、2020年のオリ・パラリンピックまでに国及び都道府県の補助を受け相当数の導入が期待されております。兵庫県内のUDタクシーの購入時補助制度は、昨年度の明石市(1台30万円、年間20台)に続き、神戸市も補助制度の創設(1台30万円、今年度90台)をして頂き、2021年度のパラ世界陸上選手権大会までに神戸市内の全車両数の1割に当たる約300台のUDタクシーの補助が見込まれており、UDタクシーの導入普及に対する両市のご理解とご支援には大変感謝しております。今後は、UDタクシーのさらなる普及促進に繋がると思っております。このUD車両のドライバーも安全運転の確保はもちろんですが、よりスムースな車いすの固定作業等も必要となりますしまた、お客様に対するマナー、コミュニケーション力を身につけることも重要であります。これらのあらゆるお客さまのニーズに応えるため、今後とも研修内容の充実を図るとともに、兵庫県下全地域において研修を実施して参ります。

また、昨年は、兵庫県トヨタグループ12社と兵庫県タクシー協会とのフレンドシップ協定を締結しました。最近、全国各地で地震・風水害等の自然災害が頻発し、甚大な被害が出ております。災害が起こった際又は災害が予想される場合は、鉄道・バスの運行休止が増えることになります。そうした中でもタクシーは公共交通として地域住民の足となり活躍します。しかしながら、タクシーガ道路状況によっては運行が困難な場合が予想されます。そのような場合、利用者、乗務員の安全・安心を第一に考えタクシー車両の緊急避難場所として兵庫県トヨタグループの新車店舗等を貸していただき、逆にタクシー無線で得られた各地域の被害状況をトヨタグループの店舗側に提供することによりトヨタグループの安全確保にも繋がることになります。
また、平時には、女性乗務員が新車店舗等の化粧室をお借りすることができ、女性ドライバーが安心して仕事ができるとともに、タクシー業界の人材確保、女性ドライバーの更なる活躍に繋がることを大いに期待しております。

タクシー業界としましては、年々輸送需要が減少する状況の中で、お客さまの様々なニーズに対応するための取り組みが重要になっていますが、引き続き兵庫県下それぞれの地域において地域の皆様の声をお聴きして各支部とともに事業活動の積極展開を図ってまいりたいと考えております。

最後に、会員各位の益々のご健勝と事業のご発展をご祈念申し上げますとともに、関係各位の深いご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げまして、年頭にあたってのご挨拶と致します。