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消費税率改定に伴うタクシー運賃改定 説明会開催
兵庫県タクシー協会(吉川紀興会長)は9月6日、兵庫県民会館でタクシー運賃改定に関する説明会を開催した。当初の計画では人材確保やタクシーの利用層を広げることを目的とした運賃改定の申請に伴った、説明会を予定していたが、8月30日の国土交通省の公示では消費税率改定に伴う運賃改定のみで、申請が見送られた。そのため、今回は消費税改定に伴う運賃改定の説明会となった。

吉川紀興会長は「予定していた本運賃改定が行われず非常に憂いるところである」と挨拶した。

中野幸太・近畿運輸局 旅客第二課専門官は、新運賃の公示内容及び実施までの流れ・取り組みについて語った。また「10月1日の実施に申請が間に合わなければ、現在の運賃が無効になり運賃がない状態になる。9月末までの申請を」と注意を呼びかけた。

その後、兵庫県タクシー協会事務局は掲示及び車内外の表示などについて説明した。

10月からのタクシー運賃は、現行の自動認可運賃の初乗運賃額に110/108を乗じて10円単位に四捨五入した額を改定初乗運賃額とするとともに、改定による増収が事業収入全体で110/108の範囲内となるよう調整して改定加算距離を設定。

「特定地域及び準特定地域における一般乗用旅客自動車運送事業の適正化及び活性化に関する特別措置法」に基づく特定地域等は「公定幅運賃」、それ以外の地域は「自動認可運賃」として公示した。

また、現在、消費税率改定に伴う運賃改定以外の通常の運賃改定を審査している地域については、物価問題に関する関係閣僚会議に当たって、複数の関係省庁から、消費税率改定に伴う運賃改定と通常の運賃改定を同時に行うことについては、丁寧な検討が必要と考えるなどの意見が示された。これを踏まえ、通常の運賃改定は、引き続き審査を継続する。

質疑の際には、「追加の公示は可能なのか」や「事業者としては利用者の乗り控えが一番の問題。2重の値上げを緩和するための、距離短縮・初乗り運賃改定等を踏まえた公示の変更はできないのか」、「2度の変更に対してのメーター改造も容易ではない。補助などはあるのか」などの声があったが、中野氏からは「地方局では判断できない。引き続き上に陳情を」と返答された。