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働き方改革に伴う労働管理等研修会開く
兵庫県トラック協会(福永征秀会長)は9月6日、兵庫トラック会館で「働き方改革に伴う労働管理等に関する」研修会を開いた。

改正労働基準法及び改正労働安全法等をテーマに赤木英幸・神戸東労働基準監督署安全衛生課長は、平成30年(1月〜 12月)の労働災害の状況をもとに運輸交通業の死者148名に対し、陸上貨物運送は55人死亡で33.3%を占める。内容は墜落・転落17人、転倒8人、はさまれ・まき込まれ6人、他に無理な動作10人などが起因で死亡していると分析した。

そして労働安全衛生規制の(積卸し)151条の65〜151条の76を参考に示して「貨物自動車の積む作業(ロープ掛け、シート掛け含)と卸す作業(同)を行うときは、作業を指揮するものを定め、次の事項をおこなわせなければならない」と(1)手順ごと方法決定と直接指導、(2)工具点検、(3)関係者以外の立入禁止、(4)ロープ解き、シート外しの指示、(5)保護帽の使用監視をもとめた。

北川忍・同監督署第一方面主任監督官は、主に改正労働基準法をテーマに講演した。北川氏は平成30年の労働基準関係法令違反、改善告示違反について述べた。労基法違反でトラックは83.6%、内労働時間59%、割増賃金21%、休日4.8%となっている。改善告示違反は、最大拘束時51.2%、総拘束時間43.4%、休息期間37.4%、連続運転29.7%、最大運転時間19%となっている。

北川氏は労働時間の改善ポイントは「1日の拘束時間は13時間以内、延長する場合でも最大16時間が限度、休息は継続8時間以上必要」として、「1日は始業時から起算して24時間、拘束時間が15時間を超える回数は一週間に2回まで」など基本例を示して解説、最後にすべての労働者の労働時間の適正な把握と確認・記録と賃金台帳の保存を指摘した。

最後に「同一労働同一賃金 間もなくスタート」〜今から活用できる対策と支援策〜をテーマに北井一行・特定社会保険労務士が講演。各動助成金制度について述べた。