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DeNA 「MOV」、 大阪と京都でサービス開始 (1/2)
タクシー配車アプリDeNA 「MOV」、大阪と京都でサービス開始
株式会社ディー・エヌ・エーは7月8日、大阪市内で記者会見を開き、大阪と京都エリアで次世代タクシー配車アプリ「MOV」のサービス開始とAI探索ナビの導入を発表した。

大阪では大阪市域エリア、北摂エリア、河南エリアで近鉄タクシー(株)、(株) 国際興業大阪、新大阪タクシー(株) の3社、京都では京都市、長岡京市、宇治市など16市町村でアオイグループ、ぞうさんタクシーグループ、比叡タクシー( 株)、帝産京都自動車(株)、都タクシーグループの9社と提携し、サービス展開する。

大阪と京都では、既に全国でサービス展開する「JapanTaxi」のほか、米配車大手ウーバー(Uber)、中国の大手配車サービス「滴滴出行(DiDi)」とソフトバンクの合弁会社であるDiDi モビリティジャパンがサービスを開始している。

オートモーティブ事業本部長の中島宏常務執行役員( 以下、中島氏) は、他社の配車システムとの違いについて、「海外のライドシェアアプリはメーターと連携しておらず、貸走か空車かがわからない。MOVは乗務員端末を提供するため、ユーザーが最寄りのタクシーに直接配車依頼できる。電話でオペレートする既存配車システムと並行稼動ができる」と説明。神奈川県でサービス開始後、急速に実車数が伸びたことを例に挙げ、「MOVは従来の無線機連携方式ではなく、乗務員側にもアプリがある次世代型。日本独自のサービスに適している」と話した。

また、乗務員の人手不足が深刻なタクシー事業者の問題解決策として、需要予測をしながら経路をナビゲーションするシステム「AI探客ナビ」を年内に導入すると発表した。「AI探客ナビ」では、乗降位置、天気、鉄道情報、周辺のイベント情報などを含んだプローブデータを集約し、 これらのビッグデータを活用してAIが需要を予測する。需要が多い場所を効率的に走ることで、「乗務員のスキルに依存せず、新人乗務員でも平均程度の売り上げを上げることができる」という。

さらに、後部座席タブレットでは、シートベルトの着用案内や支払金額の表示、インバウンドへの多言語対応機能で乗務員の負担を軽減する。今後は東京オリンピックを見据え、アプリの多言語化についても、進めていくという。

タクシー事業者からの要望については、「一緒に改善を行っている。これまでに行った改善は300以上」と示した。懸念されるキャンセル率については、「事業所から要望が多い。ユーザーの行動を是正していくなど、キャンセル率が減るような機能も追加していく」と話した。