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人が集まる、将来が見通せる産業へ (2/2)
来賓祝辞で八木一夫・近畿運輸局長は「大阪サミットを目前に、物々しい警戒が始まって、交通規制が業界のみなさまにご負担をおかけし、大変心苦しく思っている。サミットを成功させることは大阪を世界に発信する機会にもなる。協力願いたい。開催予定のラグビーワールドカップなど、さまざまなイベントが計画されている。関西が元気を取り戻し、物の動きが活発になり、事業の活性化に寄与することを願っている。そのためには、物流を支えるトラックの役割が不可欠。一方で業界の課題である人手不足、働き方改革に取り組まなければならない。ホワイト物流の動きが活発で、荷主と業者の関係改善、運賃の上昇、新約款への移行など、改善の兆しが見られる。こうした流れを確実にものにして、いい環境の中で物を運んでいただける社会に向けて運輸局としても努力して参りたい」と述べた。

桝野龍二・全日本トラック協会理事長からは「トラック業界は社会や生活を支える役割を担い、自信を持つべき立派な産業。一方で、裏方や縁の下の力持ちというイメージで世間からの評価は実感できない。昨今の報道では、物流クライシスという視点からではあるが、物流の大切さ、運転手の苦労が認められ、応援しようという雰囲気ができてきている。業界の課題はたくさんあるが、一番大きいのは人材確保の問題。働きやすい現場をつくるためにも、荷主の協力を得ながら、待ち時間の縮小、高速道路の利用、運賃を上げて賃金に跳ね返すといった好循環をつくることが大切。働きたくなるような環境をつくり、人が集まる、将来が見通せる産業にする必要がある」と祝辞があった。

次回の定時総会は2020 年6 月23 日の予定。