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「ホワイト物流」推進のため、自主行 動宣言の提出呼びかけ
兵庫陸運部(松崎義廣部長) は5月31日、兵庫県トラック総合会館で「ホワイト物流」推進運動兵庫県地方説明会を開いた。兵庫陸運部の岩野住之・首席運輸企画専門官は冒頭のあいさつで、「トラック運輸業界の人手不足は深刻化しており、国民生活や経済活動になくてはならない社会インフラである物流の安定的な確保に向けた取り組みが極めて重要。荷主企業・物流関係の事業者たちが一体となって、具体的な取り組みを進められるよう今回の説明会を開いた。本運動の趣旨を理解し、積極的な参加をお願いしたい」と呼びかけた。

その後、冨田和彦・運輸企画専門官により「ホワイト物流」推進運動についての説明が行われた。同運動が行われた背景として、深刻な人手不足や高齢化、産業構造の変化によるコスト上昇などを挙げ、「現状のままでは運転者不足のさらなる深刻化が懸念される。適切な対応を行わない場合、物流の不安定化やトータル物流コスト、商品・原材料の仕入れ価格の上昇など、(荷主企業にとっても) 経営に好ましくない影響が生じる。こうした問題を防ぐために何をするべきか、考えるきっかけにしていただきたい」と語った。

今回の説明会では、企業が物流改善に向けた「自主行動宣言」の提出・実施についての説明に重点が置かれた。これは、(1)生産性向上や働き方改革実現を行う取り組み方針、(2)法令順守への配慮、(3)契約内容の明確化・遵守を柱とする同運動の趣旨に賛同する企業を募るもので、賛同企業は前述の3点の必須項目のほか、企業ごとに、運送内容の見直し、運送契約の方法などの推奨項目や独自項目を宣言に盛り込むことができる。提出・実施については任意であるものの、2019 年10月ごろ、翌1月ごろの2回に分けて賛同企業の数や取り組み状況の集計・公表が行われる予定。 特に企業ごとに方針の差異がでやすい推奨項目・独自項目について冨田氏は、「公表・非公表は任意、また随時見直し・変更が可能。達成できそうなところから取り組み、段階的にバージョンアップしていくことが可能」と説明し、積極的な提出を求めた。