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令和元年度通常総会開く
近畿ハイヤータクシー協議会(坂本栄二会長)は6月3日、シェラトン都ホテル大阪において通常総会を開催し、平成30年度事業報告及び収支決算報告、令和元年度事業計画案及び収支予算案を、原案どおり承認した。

坂本会長は冒頭「近畿ではインバウンドが多く、経済面での恩恵は感じられる。しかし、業界全体においては問題が多く、解決に取り組まねばならない。ライドシェア問題には、業界の活性化、サービスや安全性の向上により、利用者の信頼を勝ち取る必要がある。労働者不足問題では、解決策として労働環境の改善、ホワイト経営など、業界を魅力のある産業に構築する必要がある。予定される今回の運賃改定は絶好のチャンスだ。」と挨拶。

また、来賓として出席した八木一夫・国土交通省近畿運輸局長は「平成から令和にと新しい時代になったが、この業界も新しく変化が必要。大阪を中心とする関西圏では、インバウンドが多く感じられる。政府もインバウンド拡大に向けて動いている事もあり、大きなチャンスだと考える。海外の利用者との会話は簡単では無いが、これを利用して、業界の活性化につなげて頂きたい。」と述べた。

最後に神谷俊広・全国ハイヤー・タクシー連合会理事長は「現在、「シェアリングエコノミーの推進」という名目の下、インターネットを利用した白タク行為を合法化すべく道路運送法の改定、ライドシェア新法の成立等を目指す新経済連盟等の激しい動きがある。

この動きは、国民に対し安全・安心な旅客輸送サービスを提供すると共に地方創生の担い手である公共交通機関たるタクシー事業の根幹を揺るがすとともに、与野党共同提案の議員立法により圧倒的多数の賛成の下成立した改正タクシー特措方の意義を著しく損なうものであり、業界一致団結し、労働組合、個人タクシー業界、バス業界、自動車メーカー、消費者団体、「交通の安全と労働を考える市民会議」、そして何よりも全国の地方自治体と従来にもまして連携し、断固阻止する」とライドシェアに対する懸念を示した。

なお、一部役員選任で次の各氏を承認したとして会長に坂本栄二(大阪)他▽副会長=辻喜代一(奈良)、濱本民夫(全個近)▽常任理事=高士雅次(※)(大阪)、池田英憲(奈良)、梅谷裕規(奈良)、▽理事=黒田唯雄(大阪)、足立高広(京都)▽監事=足立博司▽顧問=三野文男(大阪)、池田誠也(奈良)を選任した。

※1 「高」は正確にははしごだか