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「労働環境の是正対策は業界の好機」―兵庫県バス協会通常総会
兵庫県バス協会(長尾真会長)は6月15日、神戸市中央区の楠公会館で平成30年度通常総会を開き平成29年度事業報告、同決算、平成30年度事業計画、同予算を原案どおり承認した。

冒頭、長尾会長から挨拶があった。岡山県の両備バスの路線撤退について、「自治体との協議が機能しておらず、既存業者が抱える問題が議論できていなかった。国会でも議論され、要望書が提案される。自治体と良い関係を築いてください」と述べた。また、事業者の生産性の向上について、「貨客混載やICTを活用した採算性を高めるための補助金を確保する」とした。今年3月から適用された脳血管疾患対策ガイドライン等にみられる事業者の負担増について触れ、「運転手の健康に対する配慮、運行体制の是正など、バス業界は好転している。安全を最優先して魅力ある職業になるようにして欲しい」と事業者に対する是正対策を業界にとっての好機と捉えるように呼びかけた。

役員について、理事である西日本ジェイアールバス株式会社の宇都宮道夫氏の代表取締役社長の退任に伴い、後任として野中雅志氏が就任した。

最後に、来賓からの祝辞があった。栗原弥生・自動車交通部部長は「一般財団法人近畿貸切バス適正化センターでは、昨年8月から巡回指導を開始した。今年度から巡回指導員を増員して可能な限り、近畿管内全ての営業所を1年に1回は巡回できるようにしていく」とサポート体制を強化していくと述べた。祝辞は廣田俊彦・県土整備部県土企画局局長、浪花和志・兵庫県警本部 交通部参事官からもそれぞれあった。