自動車ニュース
【年頭所感】兵庫県貨物運送協同組合連合会 会長 松原 丈夫 (1/2)
「政権交代」!何が起る

 新年明けましておめでとうございます。本年もどうかよろしくお願い申し上げます。
 
 昨年この一年で、世の中に最もインパクトを与えた言葉に贈られる「ユーキャン新語、流行語大賞」の年間大賞に「政権交代」が選ばれた。「たった4文字の呼びかけで国民の支持を獲得した」と評価された結果である。早いものでもう4ヶ月が過ぎ、波乱の内に新しい年を迎えたことになり、その実力が試されることになります。行政刷新会議の作業グループが高い注目を集めた「事業仕分け」が、これからも国民の支持を集め、新しい時代に機能を発揮出来るのか、注目してゆかねばなりません。国や地方自治体又問題の多い公的な団体が無駄使いをしていないか、これらを丁寧に点検して無駄な仕事をしていないか、それを切り出して民間企業に委託出来ないのか、求めてゆくのが「仕分け」本来の役割であります。不況の続く時代にとって、民間活力を利用する、ひとつのきっかけになります。今年も予算の編成には「仕分け」方式を使うほうがよい、不況下に財政危機を乗り切り、政府を賢くスリムに再構築するため、作業グループを常設して、仕分けを不断に推し進める仕組みを検討することであります。

 とは云え、かつてはなかった納税者の目の前で、予算の細部を洗い出した効果は絶大で、無駄を生むからくりが浮かび上がった功績もあります。典型は独立行政法人のあり方で、刷新会議は年始めから、独立法人改革に取り組むが、自公政権では成し得なかった難題であり、「政権交代」でこそ成し得るチャンスであると思う。我々物流業界は一昨年以来、激動する政治、経済情勢に振り回されるばかりで、体力を消耗してまいりました。景気がこれから二番底に入るかも知れない、と云う現実には抗すべき方法は見当たりません。中小企業の倒産が徐々に増加して、物流業者にもその波が押し寄せ、不安定な燃料価格もあって、コスト増のなかで、競争の激化が経営者の頭痛の種であります。

 昨年の年頭ごあいさつで、運輸業界が自ら、「政治を動かす運動を展開する時期がせまっている」と申し上げましたが、今「政権交代」が実際になった、この時期の対応が大切であり、これをチャンスとするかピンチとなるのか、によって今後10年の運命の方向が定まってくることになります。兵貨協連はトラック業界の経済活動を担当して、地道に傘下43協組の事業のお手伝いさせて頂き、組合員の福利の向上に貢献する為事業を展開してまいりました。