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平成29年度自動車整備 人材確保セミナーを開催ー近畿運輸局
近畿運輸局(坂野公治局長)は2月14日、大阪歴史博物館で平成29年度自動車整備人材確保セミナーを開催した。坂野局長は「効果的に人材を確保するには受け入れ側に着目した取組が必要。今回このセミナーが人材確保の方策を検討し実行していただくきっかけになれば」と挨拶した。

基調講演では多田善隆・近畿運輸局自動車技術安全部長が「是非皆様ご自身が整備業界の魅力は何か考えて頂き、セミナー後に色んな所で伝えて頂ければ」と述べ、近畿運輸局の自動車整備人材確保の取組を語った。続いて、宇佐川邦子・株式会社リクルートジョブズ ジョブズリサーチセンター センター長が「取組を考えていった上で固定観念を払拭することが重要になってきている。人を採用するにあたって相手を理解したうえで自社を見つめ直し、魅力は何なのか、やりがいは何なのか。何をアピールすべきなのかを整理して、今までの当たり前をいかに捨てられるかというところにかかっている」と述べた。
石橋匡雄・国土交通省自動車局整備課係長は、「国土交通省の自動車整備人材確保の取組」と題し、自動車整備士の魅力向上のためのPR活動などを紹介した。

セミナーでは人材確保に関する事例発表も行われ、番所智保・番所自動車工業株式会社代表取締役は「職場体験を通じての自動車整備士の確保について」をテーマに自社の取組を紹介し、兵庫県のトライやる・ウィークやインターンシップなどの職場体験を通じて仕事内容を知ってもらうことの重要性を語り、「大人がトライアルをしないと子供もトライアルをしない」と述べた。光村元秀・京都日野自動車株式会社整備部長は「フィリピン技能実習生について」と題して事例発表を行い、自社で働く3人のフィリピン人実習生の働きぶりや外国人実習生を雇う上での注意点などを紹介した。熊井智一・有限会社熊井自動車代表取締役は「人材確保には経営者の未来ビジョンが不可欠」と題し、「これからの課題は一人前になるまでの時間。整備士は一人前になるまで給料が安い。新しい整備技術や構造への対応力が必要となり常に勉強をし続けなければならない。入社したスタッフが目標を持ち、育つ環境を作れているかが一番大事」だと語った。