自動車ニュース
年頭所感─神戸運輸監理部兵庫陸運部長 藤本実 (1/3)
はじめに

新年明けましておめでとうございます。平成29年酉年の年頭にあたり、謹んでご挨拶を申し上げます。

昨年は4月の熊本地方の大地震や10月の鳥取地震の他、東北地方においても絶え間なく地震活動が続いた一年との印象をもっております。近畿地方には幸い大災害は起こらなかったものの、同様の自然災害が今後発生しないとも限らず、改めて、防災意識の向上と対策強化が喫緊の課題であると考えています。

また、ブレーキとアクセルの踏み間違いや携帯電話使用等ヒューマンエラーに起因する事故も多発した一年であり、もはや災害も事故も日頃から起こるものであるという緊張の中で対策を進める必要があると考えているところでございます。
私ども兵庫陸運部としましては、前段のことも念頭におき、引き続き、安全・安心はもとより、旅客運送においては快適、利便性など旅客サービス向上の支援にも努めてまいります。

また、一昨年に地方運輸局に設置された「交通政策部」「観光部」と連携し、政府の重点施策である公共交通の活性化及び訪日外国人の受入れ施策として、地域の魅力を強く押し出した誘致施策を県内各自治体と協調しつつ展開してまいります。

加えて、「まち・ひと・しごと創生法」「交通政策基本法」「地域公共交通の活性化及び再生に関する法律」の趣旨・概念を踏まえ、公共交通の活性化や地域観光の振興を図ることに注力してまいります。

公共交通機関の安全・安心の確保について

安全の確保は何よりも優先して取り組むべき最重要課題であり、国土交通省では、事業用自動車の事故等削減について、平成21年に「事業用自動車総合安全プラン2009」を策定し取り組んでいるところで、平成26年には同プランへ新たな重点施策を追加する等一部修正を加える中間見直しが行われました。兵庫陸運部においても当該見直しプランの内容に沿っての取り組みを推進し、さらなる安全対策を図ってまいります。

また、自動車運送事業者に対する監査、指導につきましては、昨年1月の軽井沢スキーバス事故を受け、監査方針及び行政処分基準等の改正があり、貸切バスについては、行政処分等の基準が厳しくなりました。

悲惨な事故を二度と起こさないとの決意のもと、関係機関との連携を強化しつつ、より効果的な監査を実施するとともに、運送事業の安全・安心の確保のため、各事業者における安全管理体制の確立と更なる推進に努めてまいります。