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平成28年度事故防止セミナー─兵庫県交通共済協組
兵庫県交通共済協同組合(北野穣理事長)は10日、兵ト協総合会館で平成28年度事故防止セミナーを開いた。

第一部は山内理恵子・特定社会保険労務士が「労務管理からの事故防止対策について」との演題で講演した。山内氏は「運送事業で事業場、車両管理、運行管理、ドライバーの体調管理等の労務管理は安全を高めることで『この会社で働き続けたい』と思ってもらうことは会社の成長・経営の安定に不可欠である」と述べ、米国の心理学者フレデリック・ハーズバーグの「動機づけ─衛生理論」を引用して「職場環境を快適にしても従業員はモチベートできず、不満要因と幸福要因とは一致せず、達成感や仕事そのもの、昇進、成長の可能性などキャリアアップが仕事の満足要因となる」と講演を行った。労働基準法など関連諸法の要点を解説して「不満要因となる公平なルール整備と成長すれば認められる満足要因の人材育成と評価を築くことが重要。労務管理は企業の成長につながる」と述べた。

第二部は同共済協同組合補償部の藤井成夫・指導調査役が「当共済に関する事故事例の詳解」と題して「当共済の人身事故の約60%は追突事故である」と述べ、追突事故の事例とドラレコから判明した事故状況で「映像判断で弁護士の見解では当方0相手100の過失とのことで、ドライブレコーダーがなかったら相手側の有利となるところだった」と解説した。