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自動車交通部長定例会見─近畿運輸局
9月15日、大辻統・近運局自動車交通部長、足立高広・自動車監査指導部長による定例会見が開かれた。大辻部長は着任2カ月を経て「就任時会見でも所信を申し上げたとおり、課題山積で、タクシーの需要低迷、乗務員の賃金が全労働者に比して水準賃金を大きく下回り、高齢者、若手の人材不足等厳しい状況にあると再認識したところ」として「今後しっかり目の前の課題を前進させたい」と決意を述べた。

─管内の特定地域協議会の適正化・活性化の取り組みについては「大阪市域はすでに適正化・活性化の分科会も開催されている。しかし奈良市域、神戸市域については両分科会とおも開催なしで残念である。スピード感を持って取り組んでほしい。関係者へは強く要請中である」とした。

─「預かり休車制度」の復活増車の要件でハイブリッド車の追加要望については「大阪市域交通圏特定地域協議会長から要望は(本省に)上申している。復活の要件の限定は電気自動車等低公害車の普及率が低い事への後押しである。ハイブリッド車はきわめて厳しいと認識している。要は早急に供給削減に向けた建設的な論議を待ちたい。

─適性車両数への削減がライドシェアの進出を招くとの一部業界の声には「交通空白地におけるすき間進出かと思うが、適正化の供給削減とライドシェアとは別次元のもの」と切り捨てたあと「交通空白地での公共交通の利便の確保の論議の中で考える事かと思う。協議会にオブザーバーとして参加した際も今後の課題としてこれまで以上に自治体等との連携が大事との印象を受けた」と語った。

─公定幅運賃の見直し公示の時期については「目下作業中。いつ頃か今は申しかねる」と。

─ライドシェアの問題は「自家用自動車による旅客輸送は、安全上問題があることに変わりはない」とする一方「高い利便性は参考にすべきかとも思う」とした。

─兵庫県警のスピード違反による強制監査について、情報共有や連携について足立部長は「兵庫県警からは何の話もない。当方としては、各社が運行記録計のチャート紙でスピードも読み取れ、指導監督が求められる。要するに道交法の遵守徹底かと思う」とした。