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神戸特定地域協議会、活性化分科会開く
第1回神戸市域交通圏タクシー特定地域協議会活性化分科会(分科会会長=正司健一・神戸大学大学院経営研究科教授)が7月4日開かれ、同分科会設置要領、構成委員を了承、行政から「兵庫県におけるタクシーの現況等について」を吉本道明・神戸運輸管理部兵庫陸運部首席運輸企画専門官が「タクシー革新プラン2016〜選ばれるタクシー」概要を亀岡淳・近運局自動車交通部旅客第二専門官が報告、また「兵庫県タクシー協会の活性化の取り組みについて」、奥篤・兵庫県タクシー協会専務理事が説明した。

これを受けて各委員から発言があった。労組側委員からは「適正化分科会が先ではないか。活性化分科会を先に行った理由はなにか。まずは足跡を見た事業の適正化をするべきだ。労働環境の改善が先決で、それがないと若い労働者も集まらない。利用者の安全・安心の確保が大事で信頼の回復だ。悪質な乗務員は業界から排除して欲しい。まずは適正化から取り組むべきだ」(坂本・北坂委員)と主張した。

これに対してタクシー事業者側委員からは「適正化、活性化は車の両輪でどちらも大事と認識している。しかし預け減車をして遊休車両を減らし、コストダウンで生産性の向上を図る。活性化をやってニーズを見てどの様なレベルにあるか確かめたい。預け減車は国交省に陳情している。選ばれるタクシーにすることが大事だ」(吉川、青田委員)と説明。また悪質乗務員についても「指導、強化を実施している。禁煙等厳しく指導している」(五十嵐委員)とした。また事業者委員(青木委員)から「預け減車によるコストダウン、アプリ配車の拡大のほかウーバーと連携しても恐れることはない。我々はプロだ」との発言も。

一方、事業者からは「労組側の(適正化が先決)には大賛成だ。それとこの会議のスピード化を願いたい。1年1〜2回ではあっという間に3年が経つ。スケジュール化を願いたい」(大久保委員)と会長に要望した。また「乗り場運営を改善して選べるタクシーにすることも」(滝本委員)、「タクシーの日に全車1割割引のキャンペーンで集客展開や、外国人乗務員の雇用を検討する時期にあるのでは」(五十嵐委員)「自治体はタクシーを公共交通機関として位置づけていない」(平尾委員)「業界で適正化、活性化を論議しても何も決まらない。この場で決めて頂きたい」(成川委員)などあった。

兵庫県、神戸市、宝塚市からの出席委員からは「地域交通協議会でタクシーを補完的な移動手段として参画を期待している(兵庫県)ほか」「今年度から地域交通活性化再生法にもとづき協議会を立ち上げとところ。タクシーの活用でタクシー協会とも検討会を持ち、協力を求めている」(神戸市)とした。

消費者側委員からは「行政、事業者の取り組みを検討して次回から発言したい」にとどめた。

第1回目とあって各委員の発言を一巡したあと、正司分科会長は「今後の進め方は事務局と相談して決めたい」とするにとどめた。

なお第1回活性化分科会出席者は資料に記載。