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三菱電機、自動車用半導体モジュールラインアップ拡大へ
三菱電機は5月12日、自動車用パワー半導体モジュール「J1 シリーズ」の新製品として、大型 EV やハイブリッドバス・トラックなどの大容量モーターを駆動するインバーターに用いる 2 品 種(650V/1000A、1200V/600A)のサンプル提供を 10月から順次開始すると発表しました。

なお、本製品は「PCIM※1 -Europe 2015」(5月19日〜21日、於:ドイツ連邦共和国・ニュルン ベルク)、「人とくるまのテクノロジー展」(5月20日〜22日、於:パシフィコ横浜)、「PCIM-Asia 2015」(6月24日〜26日、於:中華人民共和国・上海)に出展するとのことです。 ※1 PCIM:Power Conversion Intelligent Motion

新製品の特長
1.小型パッケージにより大容量インバーターの小型・軽量化に貢献
・CSTBTTM※2 構造を採用した第 7 世代 IGBT の搭載とパッケージ構造の最適化により、小型 パッケージを実現 ・従来の 2in1 製品を 6台使用した場合に比べ、実装面積を約 60%に縮小※3 し、インバーター の小型・軽量化に貢献することを目指しました。
※2 Carrier Stored Trench-Gate Bipolar Transistor:キャリア蓄積効果を利用した当社独自のIGBT
※3 J1シリーズ「CT600CJ1B120」(1200V/600A)と J シリーズT-PM(2in1タイプ)「CT300DJH120」 (1200V/300A、64.0mm×84.0mm)6台を間隔2mm で実装した場合との比較
2.大容量インバーターの低消費電力化と高信頼性に寄与
・第 7 世代 IGBT の搭載により、コレクタ・エミッタ間飽和電圧を従来製品※4 比約 10%低減し、 インバーターの低消費電力化に貢献 ・高速スイッチングに対応した低インダクタンスパッケージを採用し、従来製品比で内部イン ダクタンスを約 30%低減 ・冷却フィン一体の直接水冷構造により、従来製品比で放熱特性を約30%向上※5 させ、インバ ーターの小型化と高信頼性に寄与が期待されます。
※4 JシリーズT-PM(2in1タイプ)「CT300DJH120」
※5 JシリーズT-PM(2in1タイプ)「CT300DJH120」を放熱グリスを介してアルミ(Al)フィンに 取り付けた場合とのチップ‐冷却水間の熱抵抗比較