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オートリブは公共事業的な位置づけ、新しい公共交通機関 (2/3)
雇用創出をねらう事業。

 もうひとつ注目すべき側面は、オートリブが“雇用創出”を目的としている点。日本で主流となっているカーシェアリングシステムは、公共事業としての位置づけではないため、効率や採算性を重視する。莫大な設備投資に対し、いかに効率を上げられるか?が事業の明暗を分ける。従って、人件費の削減は大きな課題となる。
 一方、オートリブでは、1, 000人以上のスタッフ(彼らは“ambassador:大使”と呼ぶ)を雇用する予定で、すでに昨年12月5日の時点で、300人をパリ地域から採用している。スタッフをわざわざ“ambassado(r アンバサダー)”と呼ぶ理由について、運営会社のボロレは「このシステムにおける重要な役割だから」だと説明する。
 便利なシステムによるオートメーション化は、人為的な作業を減らせる反面、失業問題にも直結する。移動の選択肢を増やし、都市部の新たなライフスタイルを提案すると同時に、雇用面にも配慮したオートリブは、バランス感覚に優れた事業だと言える。