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「EVPOSSA」が発足、普通充電器の認定制度がスタート (1/3) |
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EVから家庭への給電(V2H)も視野に 日産自動車や三菱自動車が中心となって世界で設置が進むCHA deMO(チャデモ)規格。それに対し、昨年12月に共同で発表したコンボ規格*(Combined Charging System)で巻き返しを図るのが欧米の自動車メーカー8社。EVの市場を巡り、急速充電器の規格でも、大手自動車メーカーのせめぎ合いが続く。 そんな中、日本国内で充電器の規格に新たな動きがあった。動きがあったのは急速充電器ではなく、普通充電器。パナソニックなどの家電メーカーと自動車メーカーが連携してEVPOSSA(一般財団法人 電動車両用電力供給システム評議会)を設立した。言わば、チャデモ協議会(チャデモ方式の急速充電器の規格認定と普及を進める)の普通充電器版だ。 また、JARI(一般財団法人 日本自動車研究所)が普通充電器の認定を4月より開始すると発表し、その説明会を4月26日に行った。同時に、EVPOSSA発足の会見も行われ、JARIとEVPOSSAの関係性についても説明された。 JARIは、普通充電器の規格を認定するだけでなく、EVの充電に関する技術的なアドバイスも行う。EVPOSSAは、より安全で互換性の高い基準の普及を目指す。また、スマートグリットにおける1要素であるV2H(Vehicle to Home:EVから家庭への給電)に関わる課題や新技術も検討する。 *「コンボ規格」や「コンボ方式」は日本での俗称で、この規格を発表した独米の自動車メーカー8社では、“Combined Charging System”や“Universal Charging System”と言った一般的な呼び方しか使っていない。現在のところ、チャデモのような固有名詞は、名付けられていないようだ。 普通充電とは? EVと言えば急速充電がイメージされがちだが、リーフやiMiEVは家庭用電源による普通充電も、もちろん可能だ。車両を購入すると、AC普通充電用のプラグがセットで付いてくる。普段は電力供給に余裕のある夜間電力などで普通充電し、外出先での緊急時のみ急速充電する、といった使い分けが現実的な使い方だろう。 国内では、最近は大半の家庭で単相3線(100Vと200Vの両方が使用可能で、近年ではエアコンやIH用に200Vが使われている)が引かれているが、古い家屋では単相2線(100Vのみ)の場合もある。家庭での普通充電には200V15Aの電力容量が必要となり、分電盤から200Vの配線を車庫まで延ばす工事が必要。高い電力容量が必要なので、ドライヤーやレンジとの併用でヒューズが飛ばないよう、容量を大きくすることもあるようだ。工事自体は、町の電気工事会社であればどこでも対応出来る程度。日産が推奨する工事会社は株式会社JMで、2週間から1ヶ月程かかる。価格は95,000。 日本国内では、出先での充電用に急速充電スタンドを設置する流れにあるが、海外では普通充電スタンドの設置も進んでいる。これは、BMW“MINI E”での世界的な実証実験から、自宅と勤務先以外で充電した割合が10%しかなかったことなども関係しているのではないだろうか? また、東日本大震災以降の電力不足の影響から、EVと家庭用のエネルギー管理システム(HEMS:Home Energy Management System)にも注目が集まっている。それに伴って、EVの蓄電インフラとしての活用に関心が高まっており、EVと家庭をつなぐV2H規格の作成は、重要なファクターだと言える。 EVPOSSAとは? JARIの認定制度発表の前日… |