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選ばれるタクシーを目指して、クラウド配車に迫る―kmグループ (1/3) |
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スカイツリーの完成に伴い、東京の国際自動車(kmグループ)では、すでにデジタル無線の導入を決定している。一方で、神奈川のケイエム国際ではクラウド配車を採用した。今後は無線室を、横浜から東京に移行させる計画だ。 なぜ今クラウドなのか? 核心に迫りたい。 ●きっかけは? 今の業況では大きな投資ができないということで、色々なものを比較対照する中、クラウド配車に落ち着きました。 デジタル無線の場合、イニシャルコストがかかり、サーバも自社に置かなければなりません。東日本大震災で、自社のサーバ室をしっかり作っておかなければならないと実感しました。 同じように携帯電話を使ったシステムの中に、パソコンをサーバ替わりにするものもありましたが、コスト面、安全面、業務の拡張性でクラウド配車になりました。 ●イニシャルコストがほぼゼロでいける アナログ回線が終わるということで、後継機種を考えている際に、タクシー無線以外の方法を検討し始めました。タクシー無線の見積もりと、携帯電話を使って自社にサーバを持つ仕組み、クラウドを使う仕組みの3つを比較しました。5年の刻みで見た場合、イニシャルとランニングを合わせたコストが一番安く、タクシー無線の7割くらいでいける計算です。イニシャルがほぼゼロでいけるのが、最も大きい決め手ですね。 ●固定費の削減にも一役 日本交通の仕組みとは全く違っています。日本交通の場合、各社が無線室を残していますが、このクラウドシステムの場合、従来ほどの無線設備を置く必要がありません。 それぞれに無線室を置いてきましたが、横浜の無線室は東京に集約してしまう予定です。東京は24 時間 365日やっているので、そこで横浜の仕事も吸収できます。固定経費がいらなくなり、変動経費で対応できる点が一番大きいですね。 地方であればあるほど、自宅からの配車依頼が多く、お迎えのパターンも定形化しています。オペレーターが対応しなくても自動的に配車できるので、オペレーターによる対応は2割くらい。あとは全自動で配車ができるので、なおさらコストの低減につながります。 また、夏場の車内の暑さや振動といった耐久面も心配していましたが、特に問題はなさそうです。昨年の8月には3台設置してテストしましたが、夏の暑さは大丈夫でした。衝撃も、落とした時と比べれば、影響はありませんでした。 ![]() 国際自動車株式会社 友永正信 執行役員 |