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日産、EVトラックのコンセプトカーを東京トラックショーに出展
【EV】日産自動車は10月27日〜29日に開催される「2011東京トラックショー」に、EVトラックの「e-NT400アトラス コンセプト」を参考出展する。
今回の東京トラックショーではリーフなどで培ったEV技術をトラック分野に応用すべく、「日産リーフ」のコンポーネントや、その他のEV関連技術を装備・搭載したトラックを出展する。
展示するのは、「アトラスF24」をベースにした「e-NT400アトラス コンセプト」、「アトラスF24リチウムイオンバッテリー式冷凍車」、「アトラスF24給電車」の3車種と、「NV200バネットタクシー」、「シビリアンハートフルサルーン」も出展する。
日産自動車の村上秀人執行役員(LCV事業本部担当)は、「当社は、ゼロエミッションの領域でリーダーとなるべく、『日産リーフ』をはじめとする乗用の電気自動車に加え、商用の電気自動車の開発・普及にも注力していきます。現在、小型商用車『NV200バネット』をベースとした電気自動車を、将来の市場投入に向けて準備中です。今回のトラックショーでは、トラックの電気自動車が生み出しうる価値をお伝えすべく、『日産リーフ』のコンポーネントを搭載した『e-NT400アトラス コンセプト』をはじめ、数々のEV技術を応用した車両を出展しております。その他の出展車種とあわせ、日産の商用車がビジネスシーンに提供する様々な価値に触れて頂ければと思います。」と述べた。
 主な出展車両の概要は以下の通り。

「e-NT400アトラス コンセプト」 (参考出展)
「e-NT400アトラス コンセプト」は、「アトラスF24」に、「日産リーフ」のコンポーネントを搭載した電気自動車のコンセプトカー。CO2や排気ガスが一切出ない特徴を活かすことで、従来は乗入れに制限があった場所に直接乗入れることが可能。航続距離はJC08モードで100km。

「アトラスF24リチウムイオンバッテリー式冷凍車」 (参考出展)
「アトラスF24リチウムイオンバッテリー式冷凍車」はフォーアールエナジー株式会社(*)の開発するリチウムイオンバッテリー電源システムに電動モーターを組合せて冷凍用のコンプレッサーを稼動させる世界初の商品。高効率の電動コンプレッサーによりCO2排出量を削減に貢献しながら、車両エンジンが停止しているときも、排出ガスを出さずに荷室を冷蔵・冷凍させることが可能になった。
また、シャシー上の冷媒配管を廃止することにより、冷媒ガス漏れのリスクを低減させ、地球温暖化の防止にも効果がある。
同車はさらに革新的な2つの技術を搭載している。アラウンドビューモニターをトラック用として進化させた「マルチビューモニター」は、自分の車を見下ろしているようなアングルの映像が、ハイマウントディスプレイに表示され、車をバックさせる時に見づらかった後方や助手席側も確認することが出来る。「ボックスイージーエントリーシステム」では、荷物で両手がふさがっている時もフロントドアだけでなく、荷室扉のロック、アンロックがボタン一つでできるので、作業の効率を向上させることが可能となった。
「アトラスF24 リチウムイオンバッテリー式冷凍車」は日本での発売を2012年秋予定している。
搭載技術のマルチビューモニターについては2012年春、ボックスイージーエントリーシステムについては2012年秋の発売を予定している。

「アトラスF24給電車」 (参考出展)
「アトラスF24給電車」は72kWh、リーフ3台分のバッテリーを搭載している。これは日中の電力のピーク時に20人程度のオフィス(250m2)で4時間使用できる電力に相当。電力供給に余裕のある夜間電力で充電し、電力需要の高まる昼間に、夜間に蓄えた電力を使用することで、電力消費のピークを和らげることができる。また、停電などの非常時の電力不足時には、非常用電源として使用することもできる。