自動車ニュース
五つの重点を定めて推進 勝田年和戸兵庫陸運部長 春の交通安全
 皆様方には、平素より運輸行政全般にわたりまして格別のご理解とご協力を賜っておりますことに厚くお礼申し上げます。

 さて、我が国の自動車保有台数は、全国で約7900万台、兵庫県下で296万台に達しており、自動車は国民生活になくてはならないものとして大きな役割を果たしているところであります。しかし、反面、交通事故や環境といった克服すべき課題を抱えております。特に、死者数がここ数年減少傾向にあるとはいえ、依然として高齢社会の進展に伴い、全死亡者に占める高齢者の割合が5割を超えるなど、交通事故は厳しい状況にあります。

 このような中「高齢者の交通事故防止」などを運動重点項目とし、6日を「交通安全意識を高める日」、10日を「交通事故死ゼロを目指す日」とする春の交通安全運動が4月6日から15日までの10日間実施されます。兵庫陸運部でもこの期間、1.事業用自動車等の安全運行の確保、2.車両の安全対策の推進、3.全ての座席のシートベルトとチャイルドシートの正しい着用の徹底、4.事業用自動車の事故等の情報の提供等をはじめとした五つの重点項目を定め、交通安全運動を積極的に推進していきます。当部といたしましては、自動車運送事業者に対し、運輸安全マネジメント制度の徹底のため、輸送の安全が最優先であるという意識を事業者内部で浸透させ、経営トップから現場まで組織が一体となって輸送の安全性の向上に努めるよう意識の高揚を図るよう指導し、重大事故及び悪質な法令違反を引き起こした運送事業者等に対しては重点的に監査を実施するとともに、安全規則が守られていない場合には、厳格な行政処分を実施する等により違法運行の排除に努めるとともに、監査・査察よる事故情報の収集により事故概況及び傾向等を把握し情報収集に努め、自動車事故要因分析事業のさらなる取り組みをすることとしております。

 また、自動車の不具合による交通事故の防止を図る観点から自動車の適切な保守管理、日常点検整備、定期点検整備等の必要性について自動車ユーザーの方々に認識を深めていただくことが大切だと考えております。従いまして、今後の事業用自動車の交通事故防止につきましては、「安全マネジメント」の実施状況のチェックをはじめ、従来から実施してきた「運行管理者制度の徹底」「監査の強化」を三位一体として総合的に推進していくこととしています。

 今後とも、皆様方におかれましては、交通事故の防止をはじめ、人と車の調和のとれた「車社会」の実現に、より一層のご支援をいただきますようお願い申し上げます