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ダンプの整備工場向け―平成自動車の収納式可動バンパー
  衝突防止装置(リヤバンパー)が車検項目に示されている。しかしリヤバンパーはダンプカー等、荷台部分を上下させるような車両では、作業の妨げになる。そのため違法ではあるが、車検後に取り外す事業者がおり、時には車検前後に装着や取り外しを整備事業者に依頼するケースもあり、その行為が発覚すれば不正改造ほう助罪で逮捕される恐れもある。


  トラック事業者、整備事業者にやさしいバンパーを作れないかと大阪府此花区の平成自動車の社員が一丸となり試行錯誤のうえ発案した。それが、新古問わず装着でき、片手の楽々操作で収納可能な「収納式可動リアバンパー」だ。突入防止装置において国土交通省の装置型式指定(Eマーク)を日本で最初に取得したもの同社だ。Eマーク取得後から売れ行きが好調で、全国的に取扱店を広めてきた。


  同社は昭和63年に設立し、平成元年に社名変更し現在の(有)平成自動車となった。経営理念に「技術と心で幸せづくり」と掲げ、絶対の信念として、常に最高を目指す技術と感謝から生まれる素直な心を大切にしている。後継者作りにも積極的に取り組んでおり、堀内秀一社長は「発案当初は、何の認定も受けていない整備事業者が作った製品だと、相手にされなかった。国土交通省の装置型式指定(Eマーク)の認定をとるために息子と二人で国土交通省に問い合わせながら必死に勉強したエピソードがあるんですよ」と分厚い装置型式指定に関する法令通達と解説を片手に嬉しそうに話す。
  
  また同社は収納式可動バンパーの取扱い整備工場を募集している。取扱が決定すれば、同社の担当者が関連法から細かな説明を行ってくれる。