自動車ニュース
【年頭】事故ゼロで社会と共生 政治的な活動も視座に―兵ト協 (1/2)
 兵庫県トラック協会福永征秀会長
 
 新年明けましておめでとうございます。
 平成23年の新春を迎え、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
 
 会員事業者の皆様はじめ関係各位におかれましては、お健やかに新年をお迎えになられたことと、心からお慶び申し上げます。
 
 昨年は、アジアの経済の回復もあり、世界的金融危機からの脱却が期待されていましたが、ギリシャ発の金融不安がユーロ圏はもとより、世界経済の回復に水を差す結果となりました。

 我が国の経済は、製造業を中心に新興国向けの輸出や生産が伸びたものの、相変わらず雇用や需要の低迷が続く中、円高による輸出企業の利益の圧迫や地政学的リスクの高まりなど、一昨年に引き続き厳しい年越しとなりました。
 
 さて、私どもトラック運送事業者は、国民生活、産業活動を支える公共的物流サービスの担い手として、その重要な使命を果たすべく懸命に努力しておりますが、規制緩和以降の経営環境は運賃の下げ止まりが見られない中で、公共的使命である「安全対策」や「環境対策」などに係るコスト負担の増加など、厳しい状況が続き、多くの事業者が疲弊し、業界全体が深刻な経営危機に直面しています。
 
 このような状況に対応するため、政府に対しては更に国の力強い景気・経済対策の推進を強く要望していかなくてはなりませんし、自動車関係諸税の暫定税率廃止や高速道路通行料金の問題、運輸事業振興助成金交付制度の恒久化についても未解決であり、強く実施を求めていかなければなりません。