自動車ニュース
心安らかな運転目指して再確認―安全運転教習車(神姫バス)
 神姫バス(上杉雅彦社長・姫路市)は同社が掲げている基本理念「安全はすべてに優先する」を徹底するため、同社研修センター(姫路市御国野町国分寺)で1200名の全運転士を対象に安全運転教習を実施している。

 1回の教習に5人、月に30人(平均)が参加。1年に400人が教習を受け、受講生は安全意識の向上に努める。受講生は実際にバスを午前と午後の2回に分け、運転(研修センターからJR御着駅を経て同センターへ戻るコース。各4km)し、他の参加者から9項目(各4点満点)の評価を受ける。1回目の運転はチェックシートの項目には何も記載せず、普段の運転士の運転を見る(気づきの運転)。2回目は評価表に評価の詳細を記し、教官がアドバイスする。この他、ドライブレコーダーが記録した運転時の状況を振り返り、考える座学も実施する。

 使用するバスは日野自動車(平成19年製)製のもので約410万円(実費)をかけて改造し、導入した(人件費除く)。カメラを足元やドア回りなどに8台装着させ、予測運転ができているかを確認。車内に燃料計を設置し、運転後の燃料の減り具合を確認し、省エネ運転ができているかも再確認する。

 運転後即座にチェックシート(5段階評価)を印刷し、受講生自身が運転の癖を確認し、安全な運転ができているかを確認できるのも本教習の特徴だ。

 研修センターの射延正次さんは「受講生の感想の中で多いのは運転が我流になっていたという声。ベテランドライバーになるほど、言うことを聞かなくなる傾向もあるので、本教習の意義は大きい」とし、「右折時は事故も多く1ケタの速度で。ブレーキを足に載せておくだけでも違うと指導している」と話している。