自動車ニュース
兵庫陸運部長・松崎義廣氏 インタビュー
「聞き上手のコミュニケーションで常に前進を」

4月1日付で、神戸運輸監理部兵庫陸運部長に就任した松崎義廣(まつざき・よしひろ)氏に話を伺った。これまで平成15年4月から2年間奈良運輸支局整備課主席に赴任の外は、大阪府下を離れたことはない。「別に配地変えを嫌ったわけではありません。偶然こうなった」と笑いながら、「兵庫も初めてです」と。前職は近運局自動車技術安全部次長。

――着任されて一言お願いしたい。

「兵庫県は地図を見て、太平洋から日本海まで広いですね。神戸の大都市、姫路市、尼崎市等中間都市、北部は山間地も多く、交通モードも地域事情も違うので、しっかり聞いて情報収集して勉強です。コミュニケーションを図って、情報の共有が出来て、たとえ答えが100%でなくとも、少しでも前進する取り組みが出来たらと思う」。

人見知りのタイプで、「自分から話すのは下手」と自己分析する。「その分相手の話は良く聞きますね」と言ったらニコリと笑った。

――これまで特に思い出に残る職場はありましたか?
「平成20年から2年間、企画観光部交通企画課に配属となった。当時は、鉄道の新線計画、地域交通の活性化等の仕事が主ですが、あるとき関西空港のアクセス改善の議論が立ち上がった。行政、自治体、JR、民鉄等らと知事、市長らを始め、錚々たるメンバーが出席の会合でした。事務方の一人として勤めましたが、検査、整備の技術屋には出合わない交通の政策企画に携われた経験は忘れがたいです。今また関空アクセス改善が大きく動いており、懐かしくもあり、思い出深い所でした」。

――自動車業界が抱える課題について。

「先進安全自動車の普及で整備業界には、安全の推進で保守整備が課せられています。それに向け国会でも車両法改正が議論されます。大変革の時代、乗り遅れることのない様、しっかり対応してほしい。またどの業界も人手不足が深刻です。これまでの行政の施策はもとより、業界の人材確保の取り組みを後押しつつ、機会あるごとに支援して参りたい。先日、トヨタ神戸自動車大学校の入学式に招かれ、新入生とご父兄に「安全を守る車の整備はなくならず、やりがいのある仕事です」とPRして祝辞としました」。

――趣味と、休日はどうしていますか。

「40歳頃からのめり込んだゴルフに毎週程一人で汗を流します。ゴルフを選んだのは年齢に応じてエンジョイできるから。妻も自分の趣味を楽しんでいます」。2人の子供さんは独立、大阪市内に夫人と暮らす。大阪市立都島工業高校卒、59歳。