自動車ニュース
近畿スマートエコ☆ロジ協議会 平成30年度総会を開催
変革期を迎える運輸・物流業界で環境対応車普及の促進を図る

近畿スマートエコ☆ロジ協議会は27日、平成30年度総会を開催した。本協議会は、地球温暖化や窒素酸化物の排出など、物流に関わる環境問題に取り組み、近畿一帯における環境に優しい街づくりを目指して平成20年に結成された。国、地方自治体、学識者などが連携し、次世代自動車の普及、トラックでの共同輸送の促進などを行っている。

総会ではまず、平成29年度の協議会の事業報告を行った。各自治体やトラック協会が主催する環境フォーラムや「トラックの日」のイベントでエコトラックPRペーパークラフト配布活動、新規許可運送事業者指導講習会での環境対応車の導入促進など、一般市民を含めた幅広い啓発活動の実績を報告した。平成30年度は昨年の事業計画をベースに、より環境にやさしい街づくりの推進活動を強化していく方針だ。

特別セミナーでは、株式会社ボストン・コンサルティング・グループの森田章・パートナー&マネージング・ディレクター(以下、森田氏)が、「ドライバー不足による物流危機」と題して講演した。森田氏は、高齢化などによるドライバー不足に対して、EC(エレクトロニック・コマース)の普及や長時間労働の改善によってドライバー需要が高まっていることを指摘した。需要と供給のギャップが広がるなかで、森田氏は異業種間での共同配送やAIを活用したSCM(サプライチェーン・マネジメント)の効率化を提案した。物流業界がグローバル規模で変革しているなかで、これからの事業のあり方を問いかける内容となった。そのほか、参画団体の取り組み発表として、いすゞ自動車株式会社の鹿内和憲・NGV企画設計部チーフエンジニアが「いすゞ自動車の環境への取り組み」と題して講演した。