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全体で知恵を出し、明るい業界にー兵ト協西播支部
兵庫県トラック協会西播支部(濱田長伸支部長※)は5月23日、西部研修会館で通常総会を開催し、平成29年度の事業報告および収支決算報告、平成30年度事業計画案および収支予算案などについて審議のうえ原案通り承認した。

濱田支部長(※)は、新しい研修会館での初めての総会で、雨天の中多数の出席者が集まったことに謝辞を述べつつ、昨今の運送業界を取り巻く厳しい現状について語り、兵庫県内における新約款の届出が低調であることに触れ、出席者にも協力を求めた。また、「人手不足などにより輸送力が不足し、必要なところへ必要なものが届かないという状況になる可能性もある。われわれがどのような解決策を採るのか、覚悟が試されているとさえ思う。トラック業界全体が知恵を出さなければいけない時期である。個々の会社の事情もあろうかと思うが、何かいい知恵があれば持ち寄って、問題を上手くクリアして明るい業界に出来れば」と述べた。

平成29年度事業報告では、6社の新規会員加入と4社の退会があり、会員数281社と報告された。同年度収支決算は、予算額約3千165万円に対し、決算額約3千252万円と報告された。また、剰余金として計上された約1千575万円は、次期繰越金として処理されることが報告された。

平成30年度の事業計画案は「収益構造の悪化、コスト負担の増加、ドライバー不足といった厳しい経営環境の打開に向け、原価・コスト管理に基づく適正運賃・料金収受を最優先課題とする」という目標が掲げられた。同年度の収支予算額は、29年度の決算額よりマイナス123万の約3千129万円で承認された。また、小西高男副支部長(西播通運(株))の逝去にともない、河田勝幸氏(龍野運送(株))が新たに副支部長に選出された。

福永征秀・兵庫県トラック協会会長は来賓挨拶で、「新運送約款を活かして厳しい現状を打破していかないといけないが、兵庫県の届出状況は依然全国最低レベルだ。荷主への理解を後押しする動きが、関係省庁でも行われている。こうした状況を利用し、荷主との交渉につなげてほしい」と求めた。

そのほか、北野穰・兵庫県貨物運送協同組合連合会会長、木南一志・兵庫県トラック協会副会長、太田啓三・同協会専務理事、柳内国拡・兵庫県交通共済協同組合専務理事が来賓として招かれ、それぞれ挨拶した。


※正しくは「濱」の俗字