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平成29年度バス総合安全プラン2009研修会 備えと知識が要 (2/2)
次に、兵庫県警本部交通部交通企画課巡査部長 明谷優輝氏がスライドとドライブレコーダーの映像で「最近の道路交通の現状について」の講演を行った。明谷氏は、「死亡事故の一番多い原因は安全運転義務違反を伴う事故。少しの注意で防げる事故がたくさんある」と説明し、「路線バスは車内単独の車内事故が多い。発進時と停留時は死角に注意をする必要がある」と呼びかけた。また、スピードや距離感の錯覚や錯視が事故につながることから、ミスが発生しても事故になりにくい環境を作ること、ミスの発生回数を減らすことが大切だと述べた。

最後に、神戸運輸監理部 兵庫陸運部整備部門陸運技術専門官 福永清治氏が「輸送の安全について」の講演を行った。事業用自動車総合安全プラン2009の概要と途中経過について説明し、「死亡者数、飲酒運転件数ともに達成できておらず、厳しい状況だ」と述べた。次に、乗務中のスマートフォンや携帯電話の使用禁止や点検整備の重要性について説明し、点検整備については、ホイール・ナットの締付け力が低下するため、50〜100km走行後に増す締めを行う必要があると注意を呼びかけた。その後、高速道路上で駐車する際の注意事項や貸切バス予防整備ガイドライン策定について説明した。事故が起こった場合の行政処分の厳格化にも触れ、安全なバスの運行を実現するために協力いただきたいと講演を締めくくった。