自動車ニュース
賠償、道義的責任額編入の予算を承認 大阪タクシー協会
大阪タクシー協会(三野文男会長)の第37回定時総会は、坂本栄二副会長の「英知を結集して諸問題にスピード感を持った対応が大事」との開会の辞で開始。議長に古知愛一郎副会長を選任、平成28年度事業報告の後、同財務諸表報告、公的支出計画実施報告を承認、欠員理事の補充は、関健史氏(東洋タクシー)を選任した。
三野会長は「昨年4月発覚の前経理部長による多額の横領事件にご心配とご迷惑をかけた」と謝罪したあと「今期は地域協議会の開催や横領事件の調査費等臨時の出費があったものの、一定の黒字を残せ、今後の協会会計は支障なく運営できる見通し」と述べ、会費納入に感謝した。そして6月20日の理事会で決着をみた総額3600万円の賠償・道義的責任額(賠償額:足立堅治専務700万円、井田信雄常務300万円、道義的責任額に会長700万円、副会長各300万円、監事各25万円、足立博司常務100万円、前経理部長弁済525万円)を報告して、「これらについて理事会に提案した。しかし理事会を構成する理事自身が、賠償額、道義的責任額の適否について賛否を直接表明するのは困難であるとの共通認識に立って間接的に賛否をとることに至った。平成29年度予算書には各人の賠償額、道義的責任額の合計額が参入されている。これを1昨日の理事会で決議した。これをもって執行部案は有効に成立したと思う」と。またライドシェア問題については「運送責任、雇用責任を負わない仲介サイト業者による安全管理、労働条件の保証もない旅客運送であり、断固阻止の運動を展開する必要がある。運賃料金の適正化、運転者の高齢化、労働力確保、輸送秩序の確立に共に一丸となって取り組んで参りたい」と挨拶。
来賓祝辞で若林陽介・近畿運輸局長は「関係自治体との連携強化、訪日外国人観光客の受け入れ環境整備、タクシーサービスの質の向上」の3点を要請するとともに、ライドシェア(白タク)導入反対など4つの総会スローガンを示しつつ「私どももしっかりと胸にして、サポートする」と述べた。