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新興塗料メーカー「エスコート」、新しい価値への挑戦 (2/3)
S.COAT(エスコート)、作業性と低価格を追求した塗料
 競争が激化する中でボディーショップに支持される塗料の新興メーカーがある。エスコートだ。同社は鈑金塗装に使用されるクリヤー、硬化剤、サフェーサー、シンナー、ベースコート(新製品S.COAT No2010 ベース)等を製造販売する。塗料の作業性、低価格、商品アイテムの簡素化(作業効率を最優先、無駄な商品アイテムを排除)等で販売店やボディーショップの負担削減に努力を続けている。

徹底したコストダウン
 良い商品を低コストで販売するノウハウを構築するため、塗料製造や危険物倉庫はすべてISO取得塗料メーカー等数社にアウトソーシング。流動性の高い会社を目指し設備、不動産等の固定資本を極端に削り、商品開発やカラーデータ等のノウハウ、および営業に特化した経営のスリム化を実現している。

自社開発にこだわる
 塗料の開発および合成樹脂の開発は、すべて自社技術あるいは原料メーカーとの共同開発だ。自動車補修用塗料メーカー12社の中には、塗料開発で最も重要な合成樹脂設計のノウハウを持たないメーカーもある中、社員12名の小企業でも開発力とスピードで他社を圧倒する自負がある。また、カラーウインドウなる実車カラーデータ3500色をわずか10か月で完成させた。

堅調な販売実績
 現在の出荷数量は45トン/月で、販売開始以来の12年間で、年率平均35%程度のペースで数量を伸ばしている。同社によると国内の数量シェアは約2.5%で、今後もこれまでのペースでシェアを拡大し、5年以内に10%以上のシェア獲得を目指しているという。