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濁流が町を一気に、水害被害振り返る―小林義昭さん・佐用町 (1/2)
 兵庫県西部にあり、岡山県と鳥取県の県境に接している佐用郡佐用町(人口約1万9千人)の中心部を佐用川(2級水系千種川の(流域面積754km2)上流支川)が流れる。平成21年8月、台風8号による豪雨により勢いを増した濁流が町内の住居や車を一気に飲み込み、佐用の中心市街地は大きな被害を受けた。同町の小林義昭さん(佐用自動車)は当時を振り返った。 
 
 ―被害の状況と復興に要した期間はどれくらいでしたか。
 泥水による被害が大きく水が引いた後に残った泥は駅前で2メートル、平均で1メートル50センチ。佐用自動車の前は70センチくらい泥が残っていて、とにかく、泥出しが大変だったことを覚えています。うちの場合、日本工科専門学校から70人の学生ボランティアの方々に来てもらって、泥出しを手伝ってもらったんですよ。嫁さんや娘にも手伝ってもらったんですが、とにかく、ヘドロと燃料の混ざった異臭が立ち込め、処理も難航。車の処理も含めると年末までかかりました。台風が襲来したのが夏だったので、泥の臭いに鼻のふさがった付近の住民の人たちがが「佐用さんなんとかして」と言ってこられたこともありましたよ。